障がいがある子やその保護者の方へのメッセージ:不登校

障がいがある子やその保護者の方へのメッセージとして、色々な立場の方から、いつもどんな思いで子ども達や利用者の方に接しているのかを、エッセイ風に書いていただくよう依頼しました。

今回はその1回目。

 

福祉就労施設の施設長をされている利根小次郎さん(ペンネーム)

不登校について、書いていただきました。

 

何がキッカケになるかわからないと言うことは、誰にでも起こりうることです。

また、障がいがある子の不登校も・・気になるところです。

 

そんな不登校について、以前利根さんが「もし行き詰まって辛くなってしまった時は、見方を変えてみるのもいいですよ」とおっしゃっていた事があり、今回の依頼につながりました。

 

人が学ぶ場所は学校だけなのか・・

その子が楽しい時間はいつか、好きなことは何か、好きな場所はどこなのか。

 

 

- 一度、他人の目を一切思考に入れず考えてみるのもいかがでしょうか?-

本文より

 

 

真っ直ぐに進むだけではないですよね。

肩の力をゆっくりと抜いてみても良い時なのかもしれません。

そんなキッカケになれればと願います。。

 

では、利根さんより

(前半は真面目ですが、後半はやっぱり・・ww)

 

 

 

不登校

不登校についての記事の執筆を依頼された際、正直なところ躊躇したのが本音です。というのも私の専門は成人で、その中でも障害者の就労支援であり、児童、しかも、不登校問題は完全な素人です。基本的にはどんな執筆依頼も断らないようにしているのですが内容が内容だけに「得意分野ではないですよ?」と弱気な保険を掛けてしまいました。

それでも私ならではの視点で記事を希望していただいたので、ありがたく受けさせていただき、全力で書かせていただくことを決めました。

 しかし、というべきか、やはり、というべきか、しばらく考えてみても執筆テーマが思い浮かばず、四苦八苦しておりましたが、必死に頭と視点を捻ると、不登校にかかわる支援はしてこなかったけれど、過去に不登校だった方の支援は数えきれないほどしていると気づきました。通所施設の管理者である私が支援しているということは、少なくとも現在、事業所に通所していることになるので、そのあたりを考察することは可能だろうと思い、また、事業所に通えなくなってしまう方もいらっしゃるので、成人での不通所も実際、似た原因なのではないか? との視点の考察も交えていければ……なんとかなるかも、と……まあ、何はともあれ始めましょう。

 

 

さしあたってまず文科省の《平成29年度不登校生徒数》のデータを調べてみました。

そうすると、

小学校 0.54%、中学校 3.25% 、高校 1.51%

といった数字になっており、イメージの通り思春期と呼ばれる中学生が最も多かったです。高校で割合が減少するのは、おそらく通信制や支援学校等も含む個人に合わせた進路が選べることと、留年、または進学をしなかった方がいることが要因ではないかと思われます。つまり、不登校児は小学校から中学校までは年が進むにつれて増加し、高校進学を機に減少していくといえます。

 さらに文科省のほかのデータで気になったことを挙げると、小学生が前年度比で15%増加していたことです。原因には触れられていなかったのですが、全体的に増加傾向にあるものの中学校、高校の三倍以上の数字になっていたので頭には入れておきたいところです。想像だけで話すと、一昔前よりも不登校が一般化し、世の中に多少受け入れられたことも遠い要因にあげられるのではないかと思います。

 

 

不登校の原因のデータをさらってみようと思ったのですが、多岐にわたりすぎて、個別の案件を掘っているときりがないので、学校生活(友人関係や教師との関係や学校の規則等)、家庭生活、その他、の三つに大きく分けて抽出してみます。すると、

小学校 → 学校生活 44.40% 家庭 54.10% その他 16.60%

中学校 → 学校生活 70.10% 家庭 30.80% その他 15.80%

高校  → 学校生活 65.44% 家庭 15.60% その他 27.30%

といった数字が出てきました。

ここから見えてくるのは年齢が低いほど原因は家庭環境が大きくなり、年齢が高くなるにつれて学校生活に原因が増えていくということです。成長するに従い、同世代のクラスメイトと良くも悪くも様々な差が出てくることがこのデータから見えてきます。

そして、もう一つこのデータを見て、感じたことは「その他」の割合が小中15%で変わらず、分母が小さい高校になると他が減る分「その他」の割合が増えたのではないか? という疑問です。ここから、学校生活や家庭生活でない理由での不登校児が一定数いると考察できます。

 この考察を進める前に、少し本筋にかかわる余談を一つ。

 文科省以外のデータも一応見ておこうと、日本財団が行った統計と、文科省、日本財団、両方を扱ったサイトを確認したのですが、文科省とは別の統計結果が出ていました。

「1年間に合計30日以上、学校を休んだことがある/休んでいる生徒の行きたくない理由」の調査結果の上位の10番目までの理由に家庭環境を由来とした理由が一つも入っていなかったのです。

双方のデータを見た感想はどちらのデータも確度の高い大変参考になるものだった、ということ。穿った考察をすると、この差から文科省のデータでは教師との関係の割合が小さく、日本財団の調査だと多い、といった見方もできますが、それは統計というものの性質のせいだと思います。

あえてここで他のデータを出したのには理由があります。「統計」と聞くと絶対なものとの印象を受けてしまいがちですが、実のところ、このように感情や思い、またデータ採取方法で結果がかなり変わってくるのです。特に福祉や教育など数字で表せない結果の統計は場合によっては真逆に見えるような結果が出ることもあります。どちらも間違っていなくても真逆のデータが抽出されることが当然であることを理解していただきたかったのです。なので、上記を踏まえた上で、データをもとに自分なりの考察をすることが大切だと考えます。心理学も宗教も統計も同じで、答えのないことの答えは自分の中にしなかいのです。

 

 

 さて、少し話がずれました。本筋に戻しましょう。

 

 

ここでは文科省のデータをもとに学校生活でも家庭生活でもない理由で不登校になった15%の考察をしていけたらと思います。

学校生活と家庭生活でない理由とは一体何か? この「理由」というものが実際は非常に判断が難しいのです。例えば不登校ユーチューバーとして有名な“ゆた〇ん”は前向きな気持ちで学校に行っていなく「学校よりもやりたいことがあるから」といった理由になるかと思われますが、誤解を恐れず言うならば「家庭環境」が原因にあげられるかもしれせん。ほかにも、いつだかの講義で聞いた話では、いじめ等何もなく怪我でしばらく休んだ結果、戻りづらくなって不登校になってしまうような例もあるとのことでした。この場合の不登校の原因は怪我? 学校生活? 家庭生活? 本人の気質? どれでもあってどれでもないような気がします。

 実際、私が今まで接した元不登校の人の中にその理由を聞くと「後から思うと〇〇だったかも」という方が多かった気がします。なので、上記の怪我をした子が将来その不登校の理由を語るときは、これからどう生きるかによって答えが変わるのではないか? と考察できます。この話は最後のまとめにかかわるので、覚えておいてください。

 

 

 考察を続けます。

 

 

学校でも家庭でもない問題の一つに病気が当てはまると思います。病気も様々で物理的に学校生活が送れない場合、そして、鬱や統合失調症に代表されるような精神的な病気もあると思います。物理的な病と違ってやはりまだまだ理解がなく「さぼっているだけ」と思われたが、実際は「鬱病でした」なんてことはいまだによくあることです。この辺りは理由のない不登校に数えられると思います。ちなみに鬱や統合失調症は何か追い込まれる等の原因があっての発症と思われがちで、間違ってはいないのですが、最近の研究では遺伝的な要因と環境が合わさることで発症するとされることが多いです。

 そして、理由がないとされる不登校の理由の一つに発達障害も挙げられると思います。実際は、この割合は統計以上に多いのではないか、というのが体感としてあります。これからはわかりませんが、現状は引きこもりの人が大人になりようやく受診し、発達障害の診断を受けることは多々あります。

例えば「なんとなく」不登校になってしまった場合があったとします。しかし、学校に行く理由や、学校に行かねばらぬ理由とはなんでしょう? 様々思い浮かぶとは思いますが、どこからも非がない完璧な答えはあるでしょうか? 行くのが普通だからといった曖昧な答えに行きついてしまうのではないでしょうか?

そういったなんとなくの共通イメージを持ちづらく、曖昧模糊としたこと、俗に言う空気が読むことが苦手なのが発達障害と言われています。

 

 

 

 知的障害や精神障害と比べると近年に名前がついた概念、障害ではあるので、まだまだ認知が低いのが現状です。さらに生きづらさはあるものの、健常者との差がわかりづらく、我が子の障害を受け入れられない家庭もあるでしょう。さらに発達障害を持ちながら人生で謳歌している方もざらにいるし、環境やその特性に恵まれ特に困らずに生きていける方もいます。この好事例も含め、様々な理由から、病院での診断を避けた結果、学校での人間関係がうまくいかず、いじめにあったり、勉強についていけなくなったりして、不登校になってしまった方の中には、大人になって診断を受けてほっとしたという方も大勢いらっしゃいます。ただし、逆に診断にショックを受けてしまう方もいますが。

 この精神疾患と発達障害が理由だとすると、まずは精神科に受診しやすい世の中を作ることが大切だと考えます。障害者というものにスティグマがつかなくなるようになればいいのですが、都市部はともかくやはり地方はまだまだである、と感じることは多いです。この辺りは時間はかかりますが、それでも少しずつ良くなっていくと思います。三歩進んでは二歩下がるペースですが。

 

 

 さて、これで15%のうちの10パーセントくらいは説明できたでしょうか。

さらに5パーセント、ここを考察していきたいのですが、私のような素人ではもうお手上げです……が、おそらく「理由がない」といったことになるのではないでしょうか?

 

 

ここであえて一石を投じます。

 

 

理由なんてどうだっていいのではないでしょうか? なんて。

ここで先ほど、覚えていてほしいといったことを思い出していただきたいのですが、不登校や引きこもり状態から回復して、充実した人生を歩んでいる方の言葉に「今思えば〇〇が理由だった」というのが多かったのです。つまり、当時はご自身でもその明確な理由がわからない人は珍しくないのかもしれません。特に、いじめがあった、誰々との関係が悪い、家庭環境が……と、明確な理由のない15%の方にはこの傾向があるのではないでしょうか?

 ここからは私なりの「とんでも不登校論」になります。

 めちゃくちゃ言います。ちっとも科学的な裏付けはありません……が、言っちゃいます。

「不登校の理由は後付けでOK」

 あくまで15%の方の話ですが、実際、現状で不登校や引きこもりの方が社会復帰した際に、その理由は変わるのではないか? と思うのです。過去なんて今次第なのです。今まで書いてきたことはなんなの? と言われそうですが、そもそも学校に通わずともインターネットで様々学べる時代です。特に今の形の教育システムはもう意味はなさないし、例えば歴史を覚えるなら、スマホの検索の仕方を覚えれば十分なのです。

 さらに、知らないうちに大人の振りをするようになった私たち自身、思春期やモラトリアムを経て、こうやってまともに生活できているのが奇跡だとは思いませんか? 振り返ると自分でも道を踏み外さずよくもここまでこれたなと思います。

 不登校で悩まれている方、家族が不登校になってしまい悩まれている方へ向けて私が言えることは少ないですが、ただ、自分たちが気づいたら大人になっていたように、皆、大人になっていきます。

実際に不登校、引きこもりを経て就労移行支援事業所や就労継続支援B型に来所される方も多数おられます。中には20年引きこもった結果、就労移行を利用し、体験、訓練を経て、就職し、自立されることはそこまでの奇跡ではありません。

そんな方々が外へ出たきっかけも様々ですが、皆、引きこもった理由があるようでないのがリアルな声でした。

 

 

「みんな違ってみんないい」

金子みすずの言うように、20歳で大人になる方、もっと早い方、もっと遅い方、様々なのです。私の尊敬する寺山修司が「最終的には人にどう見られてもいいと皆思っている。だからやはり人の目など気にしなくてよいのです」とおっしゃっていました。

なので、一度、他人の目を一切思考にいれず考えてみるものいかがでしょうか?

 

 

 何十年も語られながら解決していないテーマを専門外の素人が扱うと、最終的には精神論になってしまうようですね。ただ、何が幸せかは自分の心が決める、というのは人類誕生以来の普遍的ながら達成しがたい真実です。

 今回は大枠でしたが、テーマを絞ってまた挑戦したくなりました。

世界が今よりも少しでもよくなりますように。

 利根小次郎でした。

 

 

 

 

PS、もしかしたら、寺山修司じゃなかったかも笑

※この記事を執筆するために文科省HP、日本財団HP、通信教育ナビHPを参考にさせていただきました。

 

 

 

 

 


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7 件のコメント

  • お返事ありがとうございます(^^)
    良かったですヾ(๑╹◡╹)ノ”
    お気に入りの写真で使ってます(^ ^)

  • まりもさん
    ツイッターありがとう、すぐわかったよー(*^-^*)
    写真も、使ってくれてありがとね!

  • お返事ありがとうございます(^^)
    ツイッター了解しました!
    マリンでフォローします。

  • まりもさん
    なかなか理解されず、辛い思いをしている人が、少しでも減るといいなーと思っています(*^^*)
    まりもさんみたいに、温かく見守ってくださる存在も、実は大きいと思いますよ(^-^)

    ツイッターは、このホームページの、ホーム画面の上の方に、私のページに行けるのがあるかと思います!

  • お返事ありがとうございます(^^)

    そうですよね(><)メディアでも取り上げられてることもありますよね。
    発達障害も昔に比べたら、増えてきてる人がいるので、専門医も少しずつ増えてきてますね!
    やっぱり、そう言う専門医知識を持った医師が増えてくれると一番良いですよね(^^)
    ツイッターやってるんですね!私もやってまして、もし宜しければ教えてください(^^)

  • まりもさん
    こんにちはー(*^-^*)
    近年、認知されつつあったり、メディアでも取り上げられる機会もありますね。
    でもご本人は、中には悩んでしまわれる方もいらっしゃるかと・・
    理由も、出口もみんな違うから、難しいと思います。
    発達障害の専門医、増えてきているんですね。専門知識を持って対応してくれる場所はもっと広まってほしいです。
     
    ツイッター、やってますよ!

  • こんにちわ⛅️
    不登校や、引きこもりなど増えてきてますよね(><) 精神疾患など抱えてる人や、大人になってわかりほっとするひともいれば、ショックを受けてしまう人もいますもんね(><)
    最近発達障害は昔に比べると専門医が増えてきたりしてるそうです!
    メンタル面って本当に難しいですよね(><)
    そう言えばツイッターはやってますか?

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