障害がある子の保護者へ向けたメッセージ
元特別支援学校養護教諭 たなかのりこ先生 第2回目
「報道は コロナコロナと 言い続け
来るな来るなと さわがしく」
な、なんと施設入居している母から「短歌」を作ったと連絡がありました。
短歌か川柳なのか?分かりませんが、確かに社会はコロナに関わる状況で溢れています。
オリンピック然り、マスクを筆頭に日常への不安や焦り、臨時休校のこと、日々の生活対応、仕事への不安・・様々な出来事が、それぞれの家庭で混乱や悩みを引き起こしていますね。
ただし、こんな混乱時期に日本の未来を簡単に多数決の理論で決定していく現象もチラチラと見え隠れしています。
大事なことは、焦らずじっくりと意見を交わしながら・・・。
焦らされる(プレッシャーをかけられる)そんな世の中に成っちゃあ母が詠んだようにまずいですよね。
そんな中、ふと厚労省の通達に特別支援学校が臨時休校となり「医療的ケア」を必要とする子ども達に、病院での日々のケアを受けるうんぬん・・・が可能との文字が気になったのですが(私の勘違い?)個々の状況の違いや地域の差等もあるのでしょうが、この時期の「学校」そして彼らの日常はどうなっていた(いる)かと色々気になっているところです。
放課後デイや学童での日々も当事者にとっても支援者にとっても「きつい」と言わざるを得ない状況になっていることと思います。
学校が再開した時の彼らの「笑顔」はどんな風でしょうか?
きっときっと「待ってました!」か、家庭から外に出ることを躊躇してしまったりと、今は本当に人々にとり「シンドイ」時期だと思います。
高校での卒業を終えた彼らは、躊躇する間もなく「社会人」です。
この三学期が学校生活の総まとめであっただろうに、教員らにとっても悔しい季節となってしまいました。
彼らに贈りたかった最後の授業は、「性教育」です。
仲間たちと受けるその授業こそが未来に向けての指針になるはずです。
保健体育の中の保健ではなく(からだの仕組みや働きを知ることは重要ですが)自立するための「知恵や知識」(知恵とは、体や頭にしみ込んでいて行動できることであり知識は、より豊かな生活をこれからも送るための財産)つまりバックボーンになるはずなのに。
全国の仲間たちが等しくこの授業を受けて卒業を迎えられたのでしょうか。
私はテーマとして、こんなことが共に話し合えたら良いと思います。
①「自分と仲間の気持ちや身体を大切にできる力」
②「性情報を上手にコントロールできる力(騙されない被害に遭わない力)
③好きな人(異性や同性)との付き合い方」
④避妊・妊娠・出産・家庭・育児」
⑤「様々な相談期間や人」
⑥「悩む力」
⑦「聞く力」(誰かさんの本のタイトルと一緒だね~)・・・。
こんなテーマで勉強をさせてあげたい気持ちがいっぱいです。
きっと彼らが苦境に立った時に思い出し自分を支える「幹」になってもらいたい部分です。時間は、無常に過ぎていきますが、ものは考えようです。ピンチをチャンスの言葉どおり今後は、親(保護者)と支援者が一緒になって運営を「意思を持つ大人」たちでやってみませんか。
この事は主催者自身が、自分の子育てを振り返り自身を見つめ直す良いチャンスです。
次回はテーマに挙げた①から⑥の具体的な内容を順番にお話ししていこうと思います。
※今月、私が嬉しかったこと※
茶葉がダンシングする真ん丸ティ―ポットを友人にプレゼントした。ついでに「不思議のアリスに出てくる足?のあるポット」を自分に買った。ガラス工房の人がすごくいい感じで気持ちが明るくなった。フルーツティーを頑張って作った。
どうぞみなさん体調を崩さないように
たなかのりこ
普段から活動的で、それにこの状況が重なってお忙しくされている中
ご寄稿くださいました。
次回も楽しみです。
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